ヨーガで心と身体を健康に

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37回 加藤 則子

★ヨーガ療法がいかされる場所

 こんにちは。ヨーガ療法士の加藤則子です。長い間投稿をできないでいましたが、久しぶりに投稿させていただきます。
 この間、私はヨーガ療法の仕事をコツコツと続けておりました。
 伝統的なヨーガを元にしてできたヨーガ療法は、老若男女問わず、幅広いところで取り入れていただいております。
 私は自分の教室の他にいくつかの活動をしております。
 例えば、某メンタルクリニックのデイケア施設やダルクで定期的にヨーガ療法をさせていただいております。ヨーガはポーズが注目されがちですが、実は「心の科学」と言えます。肉体を使ったポーズ、呼吸を扱う呼吸法、内面に働きかける瞑想の三つのメソッドをすることによって、身体と心を健やかにしていきます。
 肉体・呼吸・心にアプローチするわけですが、この三つをコントロールしようと思うと、何が一番簡単かといえば、肉体です。逆に心はコントロールするのが難しいです。「今日はこれをやらなければいけない」と思ってもつい後回しにしてしまったり、健康のために食べ過ぎを控えて腹八分にしようと思ってもつい食べ過ぎてしまったり、という具合です。また、過ぎ去ったことに関していつまでも怒る・悲しむ・後悔することがありますし、まだ起きていない未来のことを心配したり不安に思ったりすることもあります。心というのは過去や未来をさまよいがちですが、これはストレスになり、ストレスは心身の健康を害することにつながります。
 ヨーガ療法は、過去や未来に引きずられがちな心を「今にとどめる」ためにするといってもいいと、私は思います。また、その時その時の自分を客観視するということもとても大切です。「今に集中する」「自分を客観視する」という点が、メンタルクリニックに通う方々や依存症から脱却したい方々にはとても有効なのだと思います。

★ヨーガ療法の話【自律神経を整える】

 現在、新型コロナウイルスの件で今世の中は大変な状況になっています。コロナの治療に携わっている医療従事者や各方面の最前線で頑張ってくださっている方々に感謝しながら、自分にできることをして生活しております。
 私はヨーガをやっていてよかったと思うことがあります。ヨーガは日々の実践が何より大切であり、自宅で実習できます。ですから、外出自粛でも運動不足になることもなく、身体のコンディションを整えることができます。また、呼吸と共にポーズをしたり呼吸法をしたりすると、自律神経が整います。
 先にお話ししたように、ヨーガの目的は「今に集中」「自分の客観視」なのですが、実習をすることによってリラックス効果を得ることができます。緊張と弛緩を繰り返すことで副交感神経が優位になります。そして、自律神経が整います。「ヨーガをするとよく眠れる」とよく生徒さんから伺います。良い睡眠ができて、翌朝には気持ちよく1日をスタートさせることができる、そんなことにもヨーガはお役に立てるのだと思います。