ヨーガで心と身体を健康に

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37回 加藤 則子

★はじめに

ヨーガで心と身体を健康に

私は、ヨーガ療法士をしています。ヨーガ・インストラクターやヨーガ教師ならば聞いたことはあると思いますが、認知度が低い職業です。近年は、ヨガブームと言われており、ヨガをする方も大分増えてきたと思います。(注:「ヨガ」と「ヨーガ」は同じ意味です。私は、サンスクリット語の言い方で「ヨーガ」と表記させていただきます。)ヨーガがブームになったのは、何かとスピードが速く競争社会である現代において、ヨーガが人々を癒すことができるからではないかと思います。
4000~5000年もの歴史があるといわれているヨーガは、心や身体を健やかにするのに役立ちます。伝統的なヨーガは師匠が弟子に教え、脈々と伝えられてきました。よいものだからこそ、現代に伝わっているのでしょう。

ヨーガ療法(ヨーガ・セラピー)は、そんな伝統的なヨーガをもとに生まれた健康増進法です。逆立ちなど力のいる難しいポーズはやりません。瞑想・呼吸法・アーサナ(ポーズ)を行うことによって健康な方はより健康になるように、体調がすぐれない方は、調子がよくなるように、お手伝いするものです。 年齢や性別を問わず、老若男女どなたにも実習していただけます。

医療を補完するものとして、統合医療の一つに数えられて研究がなされ、医療と連携しているところもあります。 

これらヨーガやヨーガ療法について、ときにアーユルヴェーダの話も交えながら、心と身体の健康のために、少しずつお話しさせていただきたいと思います。

★ヨーガ・セラピーとの出会い

ヨーガで心と身体を健康に

私はもともと大学では教育学部を専攻し、卒業後は1年間の盲学校での講師を経て小学校の教員になりました。教員として10年間勤める間に体調を崩し、そんな中で自身の子供を望んでいたこともあり不妊治療に専念するため退職しました。不妊治療をしているさなかに重い病気が見つかりました。そのときの主治医は何と北高時代の同級生(女性)であり、診察室で再会したときはビックリしましたが、心強かったです。同級生に手術をしてもらい、いまだに年に一度の検診でお世話になっております。

30歳代で生命を脅かされ、5年後、10年後の生存率まで言い渡された私にとって、「健康に生きること」が最も大きな人生の目標になりました。そして、様々な健康法を調べたり、試したりしました。そんなときに、「ヨーガ・セラピー」という耳慣れない言葉と出会いました。「セラピー」というからには、健康にいいに違いない、と思った私はそのヨーガ・セラピーの教室に通うことにしました。ヨーガ・セラピーを実習すると、とても気持ちが良く、体調も良かったです。毎週のレッスンに熱心に通いました。私が熱心なのを見て、先生から「あなたもヨーガの勉強してみませんか」と誘われました。そして、インド中央政府が公認しているスワミ・ヴィヴェーカナンダ・ヨーガ研究財団認定のヨーガ教師養成講座・ヨーガ療法士養成講座(日本ヨーガ・ニケタン主宰)を受講して資格を取得することとなりました。また、日本ヨーガ療法学会会員として学び続け、同学会認定のヨーガ療法士として活動しています。

私は病を経て心身の健康の尊さに気付き、病院の治療を受けヨーガ療法をやり、健康にいいと言われる様々なことに取り組んで、自らの健康を取り戻すことができました。現在は、ヨーガ療法によって、一人でも多くの方が、少しでもhappyになれるようお手伝いをしています。

次回は、ヨーガ療法がどのように生かせるのかをお話しします。