オリーブに魅せられて

【講演会・茶話会活動報告】

「オリーブに魅せられて」

  • 講師:小楠和夫氏(新31回卒)
  • 2023年7月8日(土)
  • 浜松北高同窓会館にて

 7月8日(日)、和(かず)Olive園代表小楠和男氏(新31回卒)をお招きして、講演会と茶話会を行いました。県会議員として活躍された小楠氏は実家の農地を引き継ぎ、奥様とともに全く未経験だったオリーブ栽培にチャレンジ。現在は500本を無農薬で栽培し、2022年、2023年には国際オリーブオイルコンテストで金賞を受賞されました。

 第1部の講演会では、まずオリーブオイルのテイスティングを体験。和Olive園産の2品種のオイルと、国内メーカーのオイルの3種類の香り、味、のどごしなどの違いを吟味しました。オリーブオイルもワインのように品種によって味や香りが違うことを実感するとともに、市販のオイルがそれとは別物(!)であることも納得。五感を使って始まった講演会のポイントを以下にご紹介いたします。

●オリーブオイルの歴史

地中海沿岸原産。約6000年前に小アジアで栽培が始まり、日本へは江戸時代の終わり頃に到来。明治末期から魚の缶詰を作るために国策としてオリーブオイル生産を開始。小豆島で栽培が始まる。昭和末期には生産量は減っていたが、イタ飯ブームで拡大。栽培面積は香川県が1位だが静岡県も3位。収穫量では6位。

●オリーブオイル、残念な3つの偽装

①商品の偽装…ヒマワリ油など他の油が混ぜられる。
②産地の偽装…イタリア産の方が高く売れるので、他地域産のものがイタリア産とされる。
③品質の偽装…エキストラバージンオリーブオイルとは化学反応や加熱処理を一切行わない搾ったままの生のオイルのこと。しかし、傷んだ実や鮮度の悪い実を搾った粗悪な油を精製して、そこにエキストラバージンオリーブオイルを少し加えたものがエキストラバージンオリーブオイルと名乗っていることも。自分の鼻(嗅覚)を使って本物を見分けよう!

●オリーブオイルの健康効果とおすすめレシピ

悪玉コレステロールを抑制し善玉コレステロールの活性を高めるオレイン酸が豊富。抗酸化作用、アンチエイジング、美肌など健康効果いろいろ。サラダなどにそのままかけて使うほか、ざるそばのつけ汁にプラス、ニンニクみじん切りと釜揚げシラスを漬けたシラスのオイル漬けは、トーストにチャーハンに幅広く活躍など、レシピもいろいろ。

 第2部の茶話会は卒業年次ごとのテーブルで、和オリーブ園で販売している奥様手作りのシフォンケーキとオリーブの葉入りチョコート、オリーブの葉のお茶を楽しみながら、小楠氏のお話をさらにうかがいました。

 ご出席者へのアンケートに寄せられたお声は、「本当に身体によいオイルを探す楽しさを見つけた」「オリーブオイルは実の種類によって味覚に違いがあることがわかった」「お話だけでなく、テイスティングやケーキ、お茶と一緒なのがよかった」など、生活や健康に密着したテーマだったので、皆様の関心の高さがわかりました。久しぶりの対面の活動で皆様と直接お会いでき、充実した楽しい時間となりました。

(30回:秋山敦子・37回:松本三知代)