しらはぎ会小行事「女性のための健康講座」H30.10.28

〇活動報告

 平成30年10月28日(日)に同窓会館にて、しらはぎ会小行事「女性のための健康講座」を開催しました。天候にも恵まれ、気持ちのよい秋の1日を同窓生とともに女性の健康について考える充実した時間を過ごすことができました。65名とたくさんの会員の皆様に参加していただき、心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。
 講演は、水本レディスクリニック院長の医学博士髙田佳世子氏(40回 旧姓水本)による「更年期をチャンスに、より美しく健康に~心と体のケア~」と磐田センター薬局薬剤師 女性の健康サポーター髙栁ふみ枝氏(31回 旧姓渥美)による「女性の健康問題、知ることで差ができるあなたの一生」です。お二人の講師を招いて、女性特有の身体及び精神面の症状の仕組みやその対処方法などについて最新の情報とともに大変分かりやすく説明をしていただきました。
 髙栁さんからは、クイズ形式で、女性のための健康知識の情報提供が行われ、参加者は真剣に答えていました。(以下クイズの紹介)

  • 50歳のエストロゲンの量は女性の方が多い。(×)
  • 女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンがあり、エストロゲンが多い時期は、お肌がきれいになる。(〇)
  • 閉経後、エストロゲンが少なくなると、物忘れ、うつ、狭心症、骨粗鬆症、排尿障害になりやすくなる。(〇)
  • 更年期に伴う、ほてり、のぼせ、汗をかく、手足の冷えなどの血管運動神経症状はHRT(ホルモン補充療法)でとてもよくなる。(〇)
  • ホルモン剤は飲み薬も貼り薬も同じ効き目で差はない。(×貼り薬の方が身体への負担が少ない。)
  • 避妊の安全日は生理が始まった日から21日後あたりから生理までである。(〇)
  • 薬で避妊できるのは性交渉から3日以内である。(〇)
  • 乳がんのホルモン治療は10年続けると再発率が下がる。(〇)
  • ホルモン補充療法と乳がんの発がん率の相関はない。(×補足:危険率はわずかにあるが、ホルモン補充療法の利点は大きい。)
  • 骨粗鬆症は、運動、食事、薬物療法で治癒、改善する。(〇)

 髙田先生からは、まず始めに、一生分の女性ホルモンは一杯のスプーンにおさまる量であることを知らされ、大変驚きました。そして、その重要な役割と働きを改めて実感しました。

また、その量は3歳半における腸内細菌によるともいわれているようです。発酵大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似ているため、毎日、大豆、大豆食品を摂取したいと思われた方が多かったのではないでしょうか。「この話、10年早く聞きたかったです。」という声も上がっていました。
 ホルモン療法に抵抗を感じている方にも朗報もありました。HRT(ホルモン補充療法)の目的には、治療、予防、健康維持、QOL(quality of life:一人一人の人生の内容の質や社会的にみた生活の質)維持向上の4点があります。それは、女性の社会生産性を保持することにつながり、そういう意味でHRTは女性にとってまさにQOLとなりうるのだと思いました。
 人によって心身の健康状態はさまざまで感じ方もいろいろでありますが、大事なことは、「自分の体を知ること」であることを先生の講演から学びました。体の変化を知り、その対処法をよりよく取り入れていくことが、これからの健康生活を切り拓くことになると思いました。改めて、私たち女性は女性ホルモンで守られているのだと感じました。

 後半の交流会では、異なる年齢の同窓生のグループで、健康増進、健康維持、美容のための取り組みなど始終和やかな雰囲気で語り合うことができました。お二人の講師の先生も気軽に質問に答えていただき、ざっくばらんに女性のための女性による健康についての会話を弾ませることができました。

 髙田佳世子先生、髙栁ふみ枝さん、貴重なお話を本当にありがとうございました。

しらはぎ会会長 鈴木 孝子